体育館空調解析事例[冬期]

■解析概要

 観客席が4000席設置された総合体育館を対象とする。 壁面上方に設置されたダクトからの吹出しによって、観客席および競技フロアを設計温度に保つことが可能であるかを検討する。 モデルおよび条件の詳細は以下に記載する。

■解析モデル

図1 解析モデルパース図(屋根非表示)

図2 解析モデル図

■解析条件

表1 解析条件表
温度条件 外気温度0.0℃冬期,9:00
設計温度22.0℃
空調条件 風量183,600m3/h下向き30度
吹出温度25.0℃
内部発熱負荷 ナシ
熱貫流負荷 外壁(N,S,E,W)1.2W/m2・K実効温度差ΔT=-22.0℃
ガラス(N,S,E,W)2.8W/m2・K実効温度差ΔT=-22.0℃
天井1.0W/m2・K実効温度差ΔT=-22.0℃
1.0W/m2・K実効温度差ΔT=-22.0℃
日射発熱負荷 ナシ

図3 吹出・吸込位置(屋根非表示)

■解析結果

 図4より、設計温度である22.0℃ラインが競技フロア上方約1mにみられるが、それ以下では17.0℃以下の領域も多くみられる。 同図Bより、南北壁面から観客席にかけて22.0℃以下のコールドドラフトがみられる。 図5より、競技フロア中央付近に床面からの熱貫流負荷による17.0℃以下の場所がみられる。 このことから、競技フロアから約1m以上の観客席については概ね設計温度である22.0℃以上に保たれていることがわかる。

図4 温度分布断面図(22.0℃ライン強調)

図5 温度分布表面貼付パース図(屋根非表示)


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