クリーンブース空調解析事例
■解析概要
クリーンブースを対象とする。
軽作業を行うクリーンブース内においては、空調システムにより熱負荷を効率良く処理すると同時に、
人体や製品等に付着し外部から持ちこまれる塵埃等の除去を行う必要があるため、風向・風速の制限や所定の清浄度が要求される。
ここでは、当該計画が目標達成可能であることを熱気流解析および濃度拡散解析の見地から検証する。
モデルおよび解析条件の詳細は以下に記載する。
■解析モデル
図1 解析モデルパース図
■解析条件
温度条件 | 外気温度 | - | |
---|---|---|---|
設計温度 | 22.0℃ | ||
空調条件 | 吹出風量 | 2,050m3/h | 天井FFU |
吹出温度 | 21.0℃ | ||
吹出濃度 | 0% | ||
吸込風量 | 2,050m3/h | FL+0~0.1mスリット | |
熱貫流負荷 | ナシ | ||
内部発熱負荷 | 人体 | 252W | 63W/人 × 4人 |
照明 | 80W | 作業台面に100% | |
日射発熱負荷 | ナシ | ||
濃度発生条件 | 解析空間全体に初期値100% |
■解析結果
図2,図3より、設計温度である22.0℃ラインがフードより下にあり、
作業領域は概ね設計温度である22.0℃以下に保たれていることがわかる。
作業台下部およびフード横には22℃以上の領域がみられる。
作業台上部は概ね一様な気流がみられるが、作業台下部では巻き込む気流がみられる。
図4より、室全体が濃度100%で満たされた状態から、作業台上部では120秒後以降、5%未満の濃度となっていることがわかる。
図4より、室全体が濃度100%で満たされた状態から、作業台上部では120秒後以降、5%未満の濃度となっていることがわかる。
図2 温度分布+ベクトルパース図(室中央断面,22℃ライン表示)
図3 風速分布+ベクトルパース図(室中央断面)
図4 時系列濃度等値面パース図(5%領域表示)